2025年7月1日火曜日

金剛界曼荼羅

 


 今回の展覧会のメインとなるS100号は金剛界曼荼羅を元ネタにして描いている。
 そもそも曼荼羅を描くことを思いついたのは、海の絵を描いてて、海を描いたら空も描くことになるのだと気付いて「これって空海じゃーん」「空海だったら曼荼羅だよね」と、くだらないダジャレのアイデアをデヴェロップさせたからなのだが、意外といろんなことが自分の中で繋がっていくので面白い。

 金剛界曼荼羅は、胎蔵界曼荼羅で示される本質的要素を認識するための知的要素を表しているものなのだという。展覧会の「MAKE To KNOW」というタイトルとも呼応する。私が美術教師という立場上、油絵制作の技法や、美術の歴史や、アートの本質を知らねばならないから、絵画作品を制作するという現在の状況ともリンクする。

 9種類の曼荼羅は右下のマス目から入って反時計回りに中央に向かい、悟りへ至るという。お絵描きが好きで、美術を愛好する心情を大事にして生きてきた私が、世界を知るための手がかりや道筋となるよう101個のモチーフを選んで描いた。これがコンセプト(制作意図)である。
 ほとんど意味があったりなかったりする。つまり聞かれれば答えられるけど、答えた瞬間あってもなくてもかまわないような解説に陥る可能性が多々ある。
 あまりベラベラしゃべるより、寡黙な人ってなんだかミステリアスで魅力的って思われたい。あの人何考えてんだろう?ってほんとは何にも考えてないってケース、なのかもしれない。

 さらに真ん中の画面から時計回りに外に向け、衆生救済の道程が示されるものらしい。他者の理解や共感が得られることを願って、搬入できるギリギリまで手を入れていきたい。